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昭和54年 浜松市制映画  You tube
県無形文化財 平松実の技術とざざんざ織のできるまで


平成24年 第8回浜松国際ピアノコンクールの「入賞者メダルのストラップ」にざざんざ織が採用
 
 
 
昭和8年に開いた浜松市紺屋町の店

昭和58年発行の私版本「ざざんざ織」 平松実の友人である永井治雄の手記より

「店半分は土間、あとは出っ張った一間位のウィンドウ」のある畳敷きの帳場になっていた。土間には三台の高機が置いてあって、二台はいつも年配の女の人が織っていた。暖簾を潜って奥にある裏へ出ると糸染場になって、草木染の揚梅皮の入った叺、矢車の実を詰めた袋、煮汁を焚く釜などが雑然と、いかにも染色汚れのした仕事場になっていた。」

昭和6年 銀座 資生堂画廊で開催した第一回個展  柳宗悦さんの案内文
「工藝には色々な層がある。技巧的なもの、思考的なもの、功利的なもの様々である。目當の違ひで色々に分れる。平松君の織物は實用を主眼としてある。必然質に注意が払るてある。私は此事を工芸の道として一番至當なものと考へたい。いつもこう云う行き方は着實さが伴ふ。此徳は作品を色々な危険から救ってくれる。
 織物に関する同君の経験は既に長い。近頃の商業主義が如何に品物を傷めてゐるかと同君はよく知ってゐる。何が今の染織界から失はれたか、何が一番必要とされてゐるか。同君の新しい試みはそれ等の事への答へと云へる。吾々が日常使ふ織物が當然有つべぎ性質、そう云ふ点を同君の作品は一番よく顧慮してゐる様に思ふ」

1989年  平岩弓枝著 エッセイ「わたしの万葉集」新潮文庫
 以下引用

味のあるお洒落

 浜松市で織られている「ざざんざ織」という布地を手にとってみると、しっとりとしなやかだが、まことにしっかりした手ごたえがある。
  <中略>
 これなら、かなり乱暴に着ても、膝や腰の部分が出たりすることもないし、ちょっとした雨であっても、あまり気を使わなくてもよさそうである
  <中略>
 いってみれば、大層、贅沢な普段着で、それも、着れば着るほど、いい艶が出てくるのだから、お洒落な人には、こたえられないだろう。
 私がみせてもらったのは、格子で、手にとった時はなんでもなくみえたのだが、暫く眺めていると藍と赤の微妙なバランスが、なんともモダンで、こういうものが、長年の歳月をかけて創りだされた色と味なのだと、しみじみ思ってしまう。
雑誌 サライ 1998.12.17号
以下 引用
 ざざんざ織は、一見したところ、無骨な風貌である。地厚で張りが強く、絹の紬織物とは、到底思えない硬い表情に仕上がっている。
 けれども、触れると、絹特有のしなやかな手触りと毛織物のような意外な膨らみを有している。使い込むほどに、柔らかさと暖かみが表れてくるのが、ざざんざ織の特徴である。
  <中略>
 鮮やかさが優しく調和する独特の配色は、草木染めと絹の光沢が生み出すものだ、縞や幾何学模様、渦をテーマにした柄織りが楽しい。
歴史
伊兵衛の水野さんはざざんざ織に一時的に修行に来ておりましたが、弟子入りではなく、後継者でもなく、暖簾(のれん)分けしたものではありません。
 
2003年
静岡県で開催された「わかふじ国体」にご臨席を賜わりました上皇后 美智子様へ、ストールを献上させていただきました。


 

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